fc2ブログ

Sad in Satin・2

「さて……」

 ひと通りの情報を聞き出した冒険者たちは決断を迫られていた。

 冒険者の仕事は端的に言えばゾンビの一掃で、その打ち合わせのために領主邸へ行こうとしている。
 通れる道は依頼目的でもあるゾンビが巣食う洞窟と、遅刻必至の山道のみ。
 普段の装備品はほとんどが質入れされており、今の格好は貸衣装でまともにゾンビと戦える状態ではない。

「選択肢は3つ。ゾンビとの戦闘はできるだけ避け、ひたすら逃げながら突破する。ゾンビ退治が仕事なのでこの際全てのゾンビを一掃してしまう。遅刻は仕方ないとして回り道を通る。ただしいずれのパターンもそれなりのリスクを背負うことになります」

 ひたすら逃げる場合、当然ゾンビからの攻撃は受けてはならず、逆にゾンビに対して――特に接近しての攻撃はしてはならない。
 攻撃によってゾンビの返り血や飛び散った腐肉を浴びてしまえば意味が無いからだ。

 一掃する場合、これは一見特に問題無いように思えるが、今は「まだ依頼の雇用が成立していない」状態である。
 この状況で事前に依頼を遂行してしまえばただの慈善事業になりかねない。

 回り道を通るのは最も安全だ。
 だが時間や礼節にうるさい依頼人のこと、いかなる理由があろうとも遅刻したというだけで報酬ゼロの可能性がある。

 今のワースハンターズにとって最も理想的な展開は当然「服を一切汚さずに、刻限に間に合い、依頼の雇用を完全に成立させ、全てを完璧にこなす」ことだ。
 となれば、選ぶべき選択肢は最初の「ひたすら逃げる」しか無い。
 成功すれば大きいが失敗する可能性は非常に高い……。

 エリカがそう結論付けようとしたその時だった。

「あのさ……」

 ふと名案を思いついたようにジョナサンが指を鳴らす。

「この際さ、服を脱いで行くってのはどう?」

 その発言の内容を理解するのに数秒を要した。

「……はぁ!?」

 突然の提案に理解できないとばかりにエリカは素っ頓狂な声を上げる。

「ち、ちょっと待ってください。脱ぐってどういうことですか!?」
「どういうことも何も、そのままの意味だけど?」

 さも当然と言わんばかりの表情をしたリーダーに女性陣が抗議の声――というか怒号を上げた。

「い、いやいやいやいや! 何を馬鹿なことを!?」
「ふ、ふざけないでよ! なんで脱がなきゃいけないのよ!」
「こんな衆人環視の前で脱げって、頭おかしいんですか!?」
「だってゾンビは上等な服が憎いんでしょ、だったら脱げばいいじゃん?」

 ジョナサンの考えはこうだ。
 件のゾンビは貴族が着るような上等の衣服を憎しみの対象にしており、逆にボロの衣服であれば自分たちの仲間だと思い込む。
 上等の服を着ているからゾンビに襲われるのであれば、その衣服さえ無ければゾンビは襲ってこないということだ。
 話し合いのための貸衣装しか持ってきていない以上、ボロの衣装に着替えるのは不可能。
 であれば、もはや今の衣服を脱いで洞窟を抜けるしかない。

「なるほど、そら名案やな」
「うんうん、オラもそう思うだ。策士だぁ。立派だーよ」

 ジョナサンの「名案」に大工と盗賊が賛同する。
 確かに脱いでしまえば衣服を汚す心配は無いし、そもそもゾンビに襲われない。
 なるほど確かに合理的だ。

 だが女性陣はもちろん、男性陣からも反対が出た。
 エリオットである。

「……私は反対だ」
「え、なんで?」
「当たり前だろうが! 確かに合理的かもしれんがだからってそんな馬鹿馬鹿しい真似ができるか!」
「そ、そうです! いくらなんでも短絡的に過ぎます! その前に男の前で脱げるわけないでしょうが!」

 エリオットに乗る形でナオミも文句をぶつけてきた。
 それはそうだろう。
 うら若き18歳の女性が同じ年代の男の前でどうして進んで服を脱げるというのか。

「なるほど確かにナオミはそぉやな。となると、ナオミさえ解決できればそれでええんやな」
「は? なぜ?」
「そらそぉやろ。エリカとローズマリーはまだ子供やで。別に見られても問題あれへんやろ?」
「問題大アリに決まってんでしょうが! アタシはこれでも16なのよ!」
「私だってエルフ年齢で130歳ですからね!」

 ガルディスの失言とも取れるその言い方に子供扱いされた少女2人は憤慨する。
 当然だ。
 いくら子供だとしても彼女たちは女性なのだから……。

「でもさ、ナオミ。これ以外に確実で、安全で、しかも早い方法が他にあるの?」
「そ、それは……」
「無いでしょ。これがつまりベストなんだよ。だからほらこの際はしょうがないってことで、さっさと裸になっちゃいなよ」
「い、嫌に決まってるでしょう! というか、どうして裸なんですか! それならせめて下着だけでもいいでしょう!?」
「……良くないんだよな、それが」

 そう、ナオミの言う通り「服を脱ぐだけ」であれば最悪は下着だけを身につければそれでいい。
 少なくとも大事な部分は隠せるから。
 だがそうはいかなかった。

 なぜなら、ジョナサンの貸衣装は下着にも及んでいたのだから。

「いや俺もシルクの下着なんて使わなきゃ良かったって思うんだけどさ……」
「ワシもや。ワシなんてサテンの下着やで。見えへんとこまで高級にしたんはアカンかったなぁ」
「見え見えの嘘つかないでください! そんなものまで用立てる貸衣装屋がありますか!」
「そんなこと言われたって、はいてたんだからしょうがないじゃない。っていうか、ナオミも同じのはいてるんでしょ?」
「……は?」
「だって俺たち全員、同じ貸衣装屋から衣装を借りたんだから」
「……!」

 しまった、と思った。
 確かにワースハンターズは全員が同じ貸衣装屋から衣装を借りたのだ。
 高級な下着まで揃える貸衣装屋など無いと言ったが、この男どもがシルクやサテンの下着をはいているということは、必然的に女性陣も同じ素材の下着を身に着けていることになるのだ。

 つまり、ナオミはもちろん、ローズマリーとエリカも「下着まで脱がなければ」ゾンビに襲われてしまうのだ。
 だが……、

「だ、だからってこの状況で脱げますか!」
「そうは言ってももう時間無いんだよ? 俺だって恥ずかしい思いをするんだからここはもう一蓮托生、というか、洞窟もみんな裸なら恥ずかしくないってことで」
「無理なものは無理です! 大体そんなこと言って合法的に私の裸が見たいってだけでしょ、このナンパ男!」
「そ、そんなぁ……」

 当たり前だ。
 いくら服を守るためとはいえうら若き女性が男の前で喜んでストリップショーなど演じられようはずがない。
 現役の軍人として、血と暴力と悲鳴が飛び交う戦場に身を置くのは日常茶飯事だが、だからと言って女を捨てたわけではないのだ。
 ナオミの拒絶は当然のものだったが、せっかくの名案を否定されたとジョナサンはうなだれる。

「せっかくみんなの安全を考えたつもりだったのに……。誠意が通じなかったんだなぁ……」

 今のやり取りのどこに誠意があったのだろう。
 脱衣反対派は揃ってリーダーに冷ややかな視線を送る。

 だがジョナサンはまだ負けてはいなかったらしい。

「……それなら最後の手段。これは言いたくなかったんだけど……」
「こ、今度は何ですか……?」

 うなだれていたかと思えば、力を取り戻したかのようにゆらりと立ち上がるジョナサン。

「なあ、ナオミ。俺たちって何だろうね?」
「……冒険者、でしょうか?」
「そう、俺たちは冒険者!」

 拳を握り締め、今、リーダーの演説が始まる。

「平和に見えるこの世界、だが見えない危険は数多く存在する。その危険に自ら飛び込み、しかも生き残る。それが俺たちの世界、それこそ俺たちのルール、俺たちの生き様!」
「…………」
「そして俺たちの目の前に、まさに危険がある。そこに飛び込み、危険をぶっ飛ばすことができるのは誰だ? そう! 俺たちだ!」
「…………」
「俺たちはそのためにここに来た! そのためにここにいる! ここで怖じ気づくわけにはいかないんだ! たかが服1枚のために目の前の危険から逃げるわけにはいかないんだ! そんなことで冒険者を名乗るわけにはいかない!」
「……言葉はかっこいいんですけども」

 ジョナサンが熱弁を振るう度にナオミの熱は急激に下がっていく。
 無論、ジョナサンがそのことに気づくわけがない。

 そしてそれは、同時にジョナサンの命が奪われる危険性をはらむことになるのだ。

「まあつまり俺が言いたいのはね……」

 そうしてリーダーは女軍人に向き直る。

「選べ! 脱ぐのは誇りか、ふ――」

 服か! と叫ぼうとしたその瞬間だった。

 ジョナサンの目の前で銀のきらめきが横一文字に走った。
 きらめきが消えた後、つやの無い金髪が何本か宙を舞う。

 ナオミの右手に握られた儀礼用の長剣が抜き放たれ、刃の付いていないただの棒のはずのそれが、ジョナサンの髪の毛を斬り飛ばしたのだ。

 銀閃と同時に起こされた極小規模の突風が斬られた髪の毛を吹き飛ばし、静寂が残る。

「…………」
「…………」
「……ジョナサン」
「……はい」
「……次にくだらないこと言ったら、今度はその首を落とすわよ?」

 ナオミから普段の丁寧な口調が抜けていた。
 ワースハンターズの面々は知っている。
 これがナオミの本来の口調であることを。
 そして、今の状況でその口調が出るということは、彼女は本気で怒っているということを。

 彼女が最も嫌う貴族からの依頼に加え、ナンパなリーダーから服を脱ぐように強要された。
 その不満や怒りがついに爆発したのだ。
 これでジョナサンがもう二言三言ほど追加で何かを言っていれば、間違いなく彼の首は刃の付いていないはずの剣で綺麗に斬り落とされていたことだろう。

 ジョナサンの敗北が確定した瞬間だった。
 ただ付け加えるとすれば、この時の彼には実は下心など一切無かったのである……。

*     *     *

「徹底的に避けましょう」

 ナンパ男を黙らせ、自らの裸を守り抜いた女軍人が方針を決定するのにそう時間はかからなかった。

「賛成です。リスクは大きいですが、この状況でとれる最善の手はそれしかありません」
「安全策を採用してほしかったが、仕方ないな……」

 ナオミの言葉に他の面々の賛同の意を示す。
 最初は脱ぐことに賛成していたガルディスも、ナオミのあの剣幕を見てしまった以上、女性陣の意見に従うしかなかった。

「まあ遅刻なんかして仕事がおシャカになったらそれこそ大損だものね」
「大体ここでゾンビ退治なんかしたら慈善事業や。ワシもそれは嫌やで」

 そう、この時点で洞窟内のゾンビを倒してしまうわけにはいかない。
 危機回避のためにある程度は倒さざるを得ないだろうが、勢い余って全滅させるような真似だけは避けなければならないのだ。

「でもさぁ……」

 名案を潰されたジョナサンが洞窟の奥を睨む。

「問題はそのゾンビたちでしょ。全滅させずにどう捌くの。服を汚しちゃうわけにはいかないでしょ?」

 そう、それこそが最大の問題だ。
 ゾンビという魔物は言うなれば動く「死体」だ。
 死んでしまったその肉体は形を維持する力を失っており常に崩壊を続けている。
 そんなゾンビを力任せに殴りつけでもしたら返り血ならぬ「返り汁」を浴びる破目に陥るのは間違いない。
 最悪の手段としてゾンビを倒してしまう場合、その攻撃手段には限りがあるということだ。

 服を汚さずにゾンビを安全に倒すのであれば飛び道具による遠距離攻撃しか無い。
 ワースハンターズの中で遠距離攻撃を得意とするのはエリオットだ。
 彼の操る魔法の矢と氷柱の槍は、対象を認識することさえできれば確実に命中させられる魔術。
 彼こそが攻撃の要となるのだ。
 ただし彼以外にも遠距離攻撃の手段を持つ者はいる。
 ローズマリー・レイドワイズだ。
 先日の戦闘では披露する機会が無かったが、実は彼女も薙ぎ疾風と呼ばれる技を持っている。
 武器を薙ぎ払い不可視の風の刃を撃ち出す魔法剣の一種で、威力こそ並だが超高速で発射される上、込められた魔力により対象に追いすがるため、回避は不可能とされている。
 今のローズマリーが持っているのは愛用のショートソードではなく、ナオミのそれと同じ儀礼用の剣だが、技を扱うのに不自由はしない。
 ただし、それなりに集中が必要になるため、気軽に使えないのが難点だったが……。

 だがこれだけでは足りない。
 それなりに安全な攻撃手段がもう1つ2つ欲しいところだった。

「ん……?」

 その手段を考えているローズマリーの目にある物が映る。
 その視線は大工の男が引いていた荷車に注がれていた。

「その角材って?」
「なんだべ、これがどうかしただか?」
「それ使えるわ。何本か譲ってちょうだい!」

 言うや否や、ローズマリーは角材の1本を荷車から取り上げる。

「ほげっ!? でもそれは領主様の言いつけで買ってきた資材だべ!」
「報酬が入ればそれくらい払ってあげるわよ! で、ガルディス。アンタ、ナイフ持ってるでしょ。貸して」
「持っとるけど、何するんや?」

 言いながらガルディスは服の内側から愛用している細身のナイフを取り出した。
 装備品は全て質入れしてしまったはずなのだが、どうやら彼は万が一を考え、服の中に5本だけ仕込んでいたらしい。

 普段は投擲に使用されるナイフを、ローズマリーは彫刻刀よろしく角材にあてがい、滑らせる。
 長さはそのままに角の部分だけを削り、形を整えていく。
 数分後、ローズマリーの手には元はただの角材だった長物の武器が握られていた。

「はい、ジョナサン。アンタならこれでいけるでしょ?」
「おおっ! サンキュ!」

 ジョナサンが得意とする武器は自身の身長ほどの長さのある棒だ。
 ローズマリーは即席でそれを作り上げたのである。
 狭い洞窟の中では振り回すことはできないが、槍のように突き出せばゾンビと距離を取りながら戦うことができる。

「それにゾンビが相手なら刃物で斬るよりも鈍器でブッ叩く方が有効だしね」
「そういうこったべか……。1本ぐらいなら構わんけんど、それ以上は弁償してもらうだよ」

 幸い角材自体はそれほど高価なものではないらしい。
 それを聞いたローズマリーは続けてもう1本を手に取り、今度は先端の一方を握りやすい形に削り、もう一方は平たくなるように削る。
 出来上がったのは反りの無い「木刀」であった。

「これはナオミの分ね。槍でもいいんだろうけど、使い慣れた形の方がいいでしょ?」
「感謝します、ローズマリー」

 長大な木刀を受け取り2、3度振って感触を確かめる。
 ジョナサンと同じく大きく振り回すのは不可能だが、突きを中心に立ち回れば問題は無いだろう。
 無論これで返り汁を完全に防ぐことはできないが、少なくとも素手で殴り合ったりするよりは遥かにましだろう。

「よし、これで準備は整ったな。後は突破あるのみ!」

 即席の武器を手に今度こそ冒険者たちは洞窟に向き直る。

「逃げる、走る、掻い潜る! 死ぬ気で避けろ! いや、むしろ死んでも避けろ!」

 貸衣装の裾は可能な限りたくし込み、被害は最小限に抑える。
 今回の冒険者は気合が違う。金のために必死で逃げるのだ!

 大工の健闘を祈るという声を背に、ワースハンターズは洞窟へと突入した。

*     *     *

 午後0時35分。
 洞窟の入り口にて、エリカの持つ松明の明かりを頼りに、手頃な石を拾いながらローズマリーがふと思い出したように確認を求めた。

「……ちょっと相談したいんだけど、ここの洞窟って、分かれ道があったら片方はすぐにわかる行き止まり、もう片方は奥に続いてるのが確定してる、だったわよね?」
「あの大工さんはそう言ってたけど、それがどうかしたの?」
「今思ったんだけど、それって問題大アリじゃない」

 ローズマリーの言いたいのは、例えば分岐点でゾンビに襲われた場合、逃げようとして片方の道へ行ったとして、仮にそれが奥へと続いている道であればいいが、もし行き止まりを当ててしまった場合、それ以上は逃げられないということだ。
 しかも襲われている状況で道の奥を悠長に調べている暇など無い。
 2分の1の確率を外してしまえば終わりである。

「素早く奥の状況を確認できる方法があればいいんだけど……」
「じゃあ、松明を投げ込むのは? 少なくとも奥が明るくなれば様子がわかるかもしれないし」

 言いながらエリカは手持ちの松明を確認する。
 荷物袋に入っていたのは5本。
 内2本をそれぞれエリカとガルディスが持つ。

「松明を投げてくれたらアタシが調べるわ。ただし、光源は切らさないようにね」

 ローズマリーが拾った石は投擲用の武器としてガルディスやエリカにも渡される。
 ゾンビに対して石つぶてなど大した対策にはならないだろうが、角材の武器と合わせればある程度はゾンビに対する牽制にはなるだろう。

 松明と石を手にガルディスが洞窟を進む。
 目の前は1本道だ。
 ここは奥の様子を確認する必要は無い。
 奥が三叉路になっていようが、仮にゾンビがいようが確認するだけ無駄だからだ。

 それを証明するかのように奥の部屋からゾンビの咆哮が飛んでくる。

「ボロは着てても心は錦ィィィッ!」
「ゾンビが錦言うなっ!」

 石を投げつけ、ガルディスが正面のゾンビの顔面を潰す。
 これが普段使いのナイフであれば顔面の肉をえぐり取ることができたのだが、洞窟に転がっていただけの石では大したダメージにはならなかった。
 生憎と手持ちのナイフは5本だけ。
 この後どれだけのゾンビを相手にするかわからない状況で、切り札を早々に使うわけにはいかない。

 ゾンビに痛覚は無い。
 殴られ、斬られたところで怯みはしない。
 だからこそ完全に動きを止めるためには叩き潰し、倒してしまうしかない。
 だが今回は依頼内容の手前、倒してしまうわけにはいかない。

「実際に戦ってみるとさ、これホント、キツイね!」

 即席の棍でジョナサンがゾンビを突き飛ばす。
 痛覚のある相手ならば、打撃を与えた箇所によってその動きを止めることができるが、痛覚の存在しないゾンビはどこを殴られようが意に介さず向かってくる。
 そんなゾンビから一切の攻撃を受けないようにするには文字通り距離を離すしかない。
 ある程度は牽制して、逃げるスペースを確保する。
 そのためのジョナサンとナオミだ。

 角材と投石で1、2体ほどは倒してしまい、道を開く。
 その隙を狙いローズマリーが動いた。

「こっちよ!」

 先の道を確認せず走り抜ける。
 松明を投げ込んで先の様子を探りながら進む作戦だったが、体力や精神に余裕のある今は必要無い。
 最初は勘だけで進み、作戦を利用するのは後でいいのだ。

 果たしてその戦略は正しかった。
 追いすがるゾンビを尻目に駆け抜けた先はカーブのある1本道。
 続きの存在する道だった。
 この場にゾンビはいない。

 残してきたゾンビが追いかけてくるが、ゾンビというのは皮膚から筋肉に至るまで腐っているためその歩みは非常に遅い。
 少なくとも今は、投げつけた石を補充する余裕はある。

「とりあえず最初の難関は突破したわね」

 後方のゾンビを気にしながらローズマリーは息を整える。
 洞窟等で主に調査役を任される彼女の精神的疲労は、普段の冒険ではともかく、今回のそれは尋常ではなかった。
 ゾンビとメンバーの動向、松明の本数、洞窟の構造。
 あらゆるものを気にしながら動かなければならないのだ。

「最初の分かれ道で松明作戦を使わずに済んだのは大きいわ。どれだけの分岐があるかわからないもの。だからこの後は遠慮なく松明を放り込んでちょうだい」

 その言葉を受けガルディスとエリカが頷く。
 松明を投げて奥の道を明るくするのは――手元の光源を残す必要があるため――2人の内のどちらかだ。

 左へとカーブする道を抜けると、そこはやはり三叉路になっていた。
 曲がり角を背に、前方と左へと道が伸びている。
 だがその三叉路には今までのそれとは違うものがあった。

「石弓……。なぜこんなところに?」

 発見したエリオットの言う通り、そこには車輪付きの土台に固定された大型の石弓があった。
 1本の矢がすでに装填されており、撃とうと思えば今にも撃てそうだ。

「あの大工のオッサンが作ったんやろか。攻城兵器も作れるとか言うとったし」
「こんな洞窟内で使うとはとても思えませんが」

 軍事的な観点からナオミがガルディスの言葉を否定する。
 車輪の付いた大型の弓というのは、普通、狭い所での対人戦を想定して作られてはいない。
 広い場所で、人間以上の大きさを持つものを攻撃するのに使われるのがほとんどだ。

「50年前の反乱で使われる予定だったものでしょうか。使われる前に生き埋めに遭ったからそのまま放置されたのでしょうね」

 放置された石弓を改めるナオミ。
 もし動くのであれば、これからやってくるゾンビに対する有効な攻撃手段になるだろう。
 ただし、使えればの話だが……。

「その元の持ち主が来たようだ」

 エリオットの言葉に呼応するかのように、4体のゾンビが姿を現した。

「ボロは着てても心は錦ィィィッ!」
「……ッ!」

 お決まりのセリフを叫ぶゾンビの1体に狙いを定め、石弓の引き金を引く。
 だがそこはやはり年代物、引き金は完全に錆びついており動く気配は無かった。

「……やはり無理でしたか」
「50年前のポンコツやからな!」

 ゾンビの攻撃をかわしながらガルディスが前方の通路へと松明を投げ込む。
 投げ込まれた火が、前方の通路が行き止まりであることを教えてくれる。

「前の道はハズレね。残った方を行くわよ!」
「それならちょっと手伝ってもらえませんか?」

 ジョナサンの棒とエリオットの魔法の矢が2体のゾンビを破壊したのを確認すると、ナオミはその場で石弓の車輪を回転させた。

「な、何してんの?」
「これを押すんですよ! これだけ重い石弓です、ゾンビを吹き飛ばすこともできるでしょう!」

 引き金が動かなければ弓は弓としての機能を果たさない。
 だがこの石弓には車輪の付いた台座というもう1つの大きな特徴がある。
 この特徴に最大限働いてもらおうということだ。

 車輪付き石弓を押して、道中のゾンビを巻き込みながら突き進む!

 それができればこの場にいるゾンビはもちろん、次に待ち構えているであろうゾンビも弾き飛ばすことができるだろう。

「動くかどうかわからないでしょうに……」
「おもろいやんけ! 轢き逃げ万歳や、押したるで!」

 こういう突飛な発想には敏感なのがガルディス・ネイドンという男である。
 不安な表情を見せるエリカを横目に石弓に手をかけ、ハーフエルフのそれとは思えない力を込める。

 ジョナサンやエリオットも加わり、数人がかりで押そうとするが、そこはやはり50年物の石弓、そう簡単に動きはしない。
 先程の曲がり角から追いかけてきたらしいゾンビも姿を見せ、状況は非常に悪くなる。だが……。

「おりゃああああああ!!」

 冒険者たちの手によって石弓の車輪は息を吹き返し、自身が取り付けられたものを動かす本来の役目を思い出す。
 その役目を果たさんと、車輪は残る力を振り絞り、その重い体を運び始めた。

 近くにやってきたゾンビを跳ね飛ばしながら。

「ボロは着てても――」
「どけえええええぇぇぇぇッ!!」

 進んだ先には三叉路、そこを陣取るようにゾンビが4体。
 礼服を着た憎き貴族どもを認めた哀れな亡者は、その腐った腕で仇を叩きのめさんと殺到する。
 だが、それがよくなかった。

 貴族どもが押してくる大型のそれ。
 本来自分たちが奴らに叩き込むはずだった車輪付き石弓が逆に自分たちに牙を剥いて襲い掛かってくる!
 腐った体でその牙から身を守ることは不可能だった。
 同胞の1人がその牙の餌食となり、腐ってしまったその身は粉々に粉砕されてしまった。
 牙の方も壁に叩きつけられた勢いで粉々になったようだが……。

 その勢いのまま貴族ども――の姿をした冒険者は残ったゾンビに狙いを定める。
 石弓を押した勢いも手伝ってか、ローズマリーが腰に下げていた儀礼用の剣を逆手で抜き放ち、一気に振り抜く。
 振り抜かれた剣から一陣の風が飛び出し、腐った身に襲い掛かる。
 本来ならば皮膚と肉を切り裂き出血を負わせるのが目的の薙ぎ疾風は、ゾンビの肉体相手には相性が悪い。
 だが撃ち出された風はゾンビを数歩押しのけるには十分な威力を持っていた。

 残ったゾンビも戦士2人の角材攻撃、魔術師による魔法の矢と氷柱の槍でことごとく破壊され、後には石弓によって生み出された砂埃だけが残された。

「って、勢い余ってゾンビやっつけちゃったわよ。ヤバくない?」
「通り過ぎた通路や三叉路にゾンビがまだ残っている。わざわざ戻って掃討でもしなければ十分だろう」

 ローズマリーに答えながらエリオットは荷物袋から松明を取り出し、それに火をつけて右の通路へと投げ込んだ。

「……三叉路。ゾンビが5体いるわね」
「ではそっちが正解ですね」

 荷物袋に入っている残り2本の松明も取り出し、それに火をつけた。
 手元の光源用にエリカが1本。
 投げ込み用にナオミとガルディスが1本ずつ。

「……洞窟の規模と、目的地への距離。次か、次の次くらいで抜けられると見ていいでしょう」

 松明を左手に、角材の刀を右手に、ナオミは右の道を睨む。

「ここまで順調でしたが、まだ油断はできません。何としてでも逃げ切ってみせましょう」

 その言葉に全員が頷き、そして、走り出す。

「ボロは着てても心は錦ィィィッ!」
「しつこい!」

 お決まりのセリフを叫ぶゾンビにナオミの刀が炸裂する。
 服を汚さないように距離を置いた攻撃だったため、無論、大したダメージにはならない。
 続いてジョナサンの棒が別のゾンビを突き飛ばし、エリオット以外の残りの面々が投石を行う。
 ジョナサンに突き飛ばされたゾンビの顔がガルディスの放った石によって砕かれ、その勢いのまま後ろに倒れ込むと、石壁によって後頭部が潰れそのまま動かなくなる。

「生命を摘み取る凍てつく刃よ、彼の者を死の大地へと誘え。凍れ、氷柱の槍!」

 角材と投石の被害を免れたゾンビにはエリオットによる氷柱の槍が突き刺さる。
 魔法の矢と同じく追尾性能を持った冷凍光線が、ゾンビの頭部を貫通する。
 これも本来ならば正常な肉体を持つ生物に対し凍傷を負わせることが可能なのだが、今回に限ってはその追加効果は望めなかった。

 他のゾンビをジョナサンとナオミが押しとどめている間にガルディスが左に伸びる道へと松明を投げ込んだ。

「行き止まり!」

 ローズマリーの声が響く。
 その言葉を確認したジョナサンがゾンビの1体を叩き潰す。
 この場にいるゾンビは残り2体、これならば!

 ゾンビを潰したジョナサンがすぐさま正解の道へと走る。
 その動きを確認した残りのメンバーが続く。
 ゾンビを木刀で牽制するナオミをしんがりに、冒険者はその場から逃げ出した……。

*     *     *

 午後0時45分。

「出口です! 出口に着きました!」

 ゾンビどもを置いて逃げ出した冒険者たちの前に、松明ではない自然の光が見えた。
 天から降り注ぎ、地面に跳ね返って差し込んでくるそれは、間違いなく外の光だった。

「服が汚れたのはいる!? いないわね!?」
「全員大丈夫だ! 外に出て服を元に戻そう!」

 腐臭漂う洞窟を抜けたにもかかわらず、彼らの中で貸衣装が汚れた者はいなかった。
 袖や裾を折り込んだせいで多少は皺ができてしまったようだが、ゾンビの攻撃で汚れるよりははるかにましだ。

 洞窟の外に出ると空気が一変した。
 長雨のせいで湿気った石壁と地面、元は人間だった多くの腐った肉の塊の臭い、それらが完全に一掃された、外の空気。
 生きるとは、まさにこの瞬間を味わうことだ。

 などという私的な感想を考えている暇は彼らには無い。
 時間短縮のために洞窟を抜けたが、それでも多少は時間が経過しているのだ。
 まだ完全に安心はできない。

 全員が互いに衣服の乱れを直し、いざ出発しようとしたその時だった。
 領主邸へと続く道の向こうから男が2人やってきた。
 どちらも50は過ぎているだろうか、頭髪は薄く、髭を蓄えている。
 片方は今の自分たちとほぼ同じ格好――貸衣装などではない、本物の礼服を着用した気品のある男。
 もう片方は類型的な燕尾服と眼鏡で身を整えた男。
 前者を貴族とするなら、後者は執事と言ったところか。

「…………」
「…………」

 洞窟の外で対面した冒険者たちと貴族たちは互いに面食らったような顔を見せる。
 それはそうだろう。ゾンビの腐臭漂う洞窟の前で、綺麗な身なりをした者が顔を合わせるなど、普通なら考えられない事態だ。

 先に口を開いたのは貴族の方だった。

「……私はこの地の領主、ビロードだ。お前たちに質問がある」
「……!」
「お前たちは何者だ。ここで何をしている。まさか屍ではあるまいな?」

 目の前の人物が依頼主たるヘンプ地方領主ビロード公であると理解した冒険者たちの間に緊張が走る。
 馬鹿な、まさか依頼主本人がこんな場所に現れるなど!

「……ご領主様のご依頼にはせ参じた冒険者にございます」

 打ち合わせ通りエリザティカ・レンコップを前に出し、残りの面々は彼女の後ろで跪く。
 この中で貴族――特に今回は礼節を重んじる者を相手にまともに話ができるのはエリカしかいないのだ。

「長雨にて橋が崩れておりましたゆえ、下見も兼ね、屍の洞窟を抜けた次第にございます」
「下見の時間など後でいくらでもあろうに。本当にそれで通ったのか?」

 無論、これはただの方便に過ぎない。
「時間に間に合いそうになかったから」などとは、この場では口が裂けても言うわけにはいかないのだ。

 だがそんな冒険者たちの心情を破壊したくて破壊するようなセリフが執事の口から飛び出した。

「いえ、おそらくは急ぎのあまりここを通ったものかと。約束の時間が迫っております」

 この執事め、余計なことを!
 冒険者たちは口に出さずに毒づいた。
 こちらがどんな思いであのゾンビたちを相手にしたと思っているのだ。

「はて? それにはまだ1時間あろう、わざわざ急ぐ必要もあるまい。だからこそ私は今の時間、会合前に現場の視察ができるのではないか?」
「……?」

 まだ1時間ある。
 その言葉に冒険者たちが驚きの声を上げなかったのは、おそらくは称賛に値する。
 つまりこの領主は、まだ打ち合わせの時間が来ていないから、その時間が来るまでに件の現場を見ておこうとここに来たということだ。
 だがそれでは、自分たちが聞いていた時間と辻褄が合わない。

 その答えは執事の口から語られた。

「僭越ながら、私の一存にて2時の約束を1時と変えて依頼をいたしました」
「…………」
「聞けば冒険者という職に就く者、立ち居振る舞い粗野にして礼節を軽視する者ばかりとか、時間の貴重さを知らぬ莫迦も多いと聞き及びました。いささか不信な者たちです」
「……ッ!」
「万が一にも遅刻などをし、ご領主様が機嫌を損なわれては、その健康に障ると思いまして。ゆえに、1時間早めて知らせた次第にございます」

 この執事め、余計なことを!
 再び冒険者たちは口に出さずに毒づいた。
 確かに冒険者というものはこの執事の言う通り、社会の最下層に属するチンピラ揃い、場合によっては犯罪者まがいの振る舞いを恥と思わず、それどころか誇ってさえいるような輩もいるような手合いだ。
 信用ならないのも無理は無い。
 だが、そんな信用ならぬ連中に依頼を出しておきながら、何という言い草か。

 要は自分たちの都合1つで死ぬほどの苦労をさせられたということだ。
 運悪くその対象となってしまった冒険者たちの間に怒りの炎が燃え上がる。
 それが顕著に表れたのがナオミ・アンダーソンだった。
 腰に差した儀礼用の剣の柄の部分に左手が伸びる。
 左の親指で柄を押し上げ、自由な右手を伸ばせばすぐにでも剣を抜き放てる。
 刃の付いていない偽物の剣だが、目の前のこの絵に描いたような貴族とその手下を殺害するには十分だ。

 それを止めたのは、ナオミの隣にいるジョナサン・グレスティーダだった。
 ワースハンターズの中で最も貴族を嫌っているのがナオミだと知っている彼は、その貴族たちに見えないようにナオミの右手を掴む。

「……ナオミ」
「……ッ!」
「気持ちはわかる。でもここは抑えて。……頼むから」

 隣の者にしか聞こえないその声に、ナオミは引き下がらざるを得なかった。
 確かにここでこの2人を殺してしまうのは簡単だ。
 だが問題はその後だ。
 さすがに立場のある貴族を、一切の大義名分無く害してしまえば、罪に問われるのはこちらなのだ。
 自分だけに全ての責任がのしかかるのであればまだいいが、今は集団で動いているのだ。
 それに、目の前の貴族どもに怒りを覚えているのは彼女だけではない。
 顔にこそ出していないが、他の面々もかすかに体が震えていた。
 それを知ったナオミは剣にかけていた左手を離し、右手にかけられたジョナサンの手を静かに振りほどいた。

「まったく、目に余るお節介だな。しかも黙っておくとは」
「ははっ、申し訳ありません……」

 当然ながら執事に悪びれた様子は無い。
 冒険者を信用していないという部分ではなく、打ち合わせの時間を早め、それを黙っておいたところだけを咎められたのだ。
 つまり、ビロード公としても同じ考えなのだろう。
 冒険者とは信用ならない存在だ、と……。

 ビロード公は複数の冒険者の宿に同様の依頼を出した。
 それはつまり、それなりに使える者であれば誰が来ようと問題無いという意思表示であるが、今回に関してはビロード公は運が良かったと言えよう。
 執事の言う通り、冒険者とは礼節を弁えぬ乱暴者が多く、場合によっては依頼主を殺して金品を奪おうとする殺し屋のような手合いもいるのだ。
 ビロード公の目の前に現れたのが、もしそのような連中だったら……?
 貴族という立場にある者の事だ、万が一目の前の連中に襲われようものなら、おそらくは背後に隠してある私兵集団を差し向けて対抗するだろう。
 そうなれば当然冒険者としては自らの命を守るために必死で戦うことになる。
 どちらが勝つにせよ、血を見ずにはいられない。
 ワースハンターズはそういう意味ではそれなりに良心的な冒険者パーティだった。
 血の気の多い連中ではあるが、必要に応じて忍耐力を見せることができる。
 依頼を受け、最初に目の前に現れたのが、絵に描いたような乱暴者でなかった事が、両者の運命を決定づけたのだ。

「しかしそうなると……、どうしたものかな」

 そんな冒険者たちの心情など知らぬ顔で、ビロード公は思案する。

「普通ならこのような洞窟を抜けるなど気狂いの沙汰に違いないが――」

 言いながら領主は礼服で着飾った冒険者たちを見やる。

「泥1つ付けてないとは、な……」

 その言葉に真っ先に反応したのはエリカだった。
 ここがチャンスだとばかりに、対貴族用の歯の浮いたような美辞麗句を並べ始めた。

「我々にとって、この程度の洞窟は困難などと申しません。暗闇など網の目隠し、屍の歩みなど風に揺れる芦の葉と同じでございます。景色の違いを除けば、石畳の街路を往くのと大した差はありません」
「ほう……」
「その証拠にご覧ください。この場には腐臭を引きずる者も、足を擦った者もおりません。身の程を知らずして自負するものでないことは、見ての通りでございます」

 我ながらふざけたセリフだ、とエリカは思った。
 普段の交渉でもこのような馬鹿馬鹿しい言葉を使うことは無い。
 いかに貴族とは外面の美しさだけに狂喜するものか、これだけでわかるというものだ。
 だがこの場においてはいかに自分たちの存在をアピールするかが重要なのだ。
 そのためならばいくらでも気持ち悪い言葉を吐いてやろう……。

 果たしてその思いは天に届いたらしい。

「ふむ、疑う余地が無い。冒険者たるもの、まさかこれほどとは……」

 言いながら領主はやや後ろに控えた執事に目をやる。

「爺よ、お前の見分も当てにならんな」
「左様にございますな。しかし、むしろ当てにならず良かったように思います」
「そうだな、幸運と言うより他は無い。なんとも良い巡り合わせよ。……しかしそうなると、いささか問題があるな」

 領主の言う問題とはこうだった。
 人の能力には正当な評価と正当な代価が必要で、今回の仕事は銀貨1500枚で依頼したが、目の前の冒険者にはそれでは不釣り合いである。

「爺よ、増額だ。今日の話し合いでは、この報酬についても論議しよう」
「多大なるご厚意、痛み入りましてございます」

 ワースハンターズは確信した。
 自分たちは賭けに勝ったのだ、と。

 領主邸へと向かうヘンプ地方領主ビロード公とその執事に続き、身の丈に合わぬ礼装で身を包んだ冒険者たちはその背を追った……。



・プレイしたシナリオ
シナリオ名:武闘都市エラン
対象レベル:1~10
作者   :飛魚 様
入手場所 :ギルド→作者ホームページ

シナリオ名:Sad in Satin
対象レベル:1~3
作者   :Pabit 様
入手場所 :ギルド→ベクターのダウンロードページ

・今回の収支
所持金  1600sp
支出-   600sp…武闘都市エランにて【盗賊の矢】を購入
  -   600sp…GM屋オリジナル【雷精の掌】の習得分として消費
収入+  2000sp…報酬
支出-    15sp…2本目の角材の購入費として消費
―――――――――
合計=  2385sp

・入手品
(シナリオ開始前)
スキル…盗賊の矢→ガルディスへ
   …雷精の掌→エリカへ

・取得クーポン
全員    …Sad in Satin - 完全突破(+1)

・備考
レベルアップ→エリカ…レベル2ヘ
盗賊の矢、雷精の掌はシナリオ開始前に入手。それらの支出はリプレイでは「宿の修理費として消費」に変更。

Sad in Satin・後書きへ

Sad in Satin・1←Prev

Next→伯爵様の紅い薔薇
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

全記事表示リンク

本文内検索

来訪冒険者数

プロフィール

GM屋

Author:GM屋
しがないカードワースのリプレイ書き。とある所でTRPGのプレイヤー&ゲームマスターもしております。
画像が無いのはご勘弁。

当ブログは基本リンクフリーですが、事後報告でも構いませんのでできれば一報いただければと思います。またその際は相互リンクもさせていただければと思います。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR